『逢魔が時のものがたり』

『逢魔が時のものがたり』(学研)を読ませていただきました。
新人作家、巣山ひろみさんの御本です。

逢魔が時……魔に出会う時刻。それは、真っ暗な闇にとざされた夜ではなく、日が落ちてなお、明るさの残るたそがれ時のこと。
逢魔が時に起こる5つの不思議なものがたりは、どれも美しく、じんわりと胸にしみます。
巣山さんの文章は、とても静かです。心を落ち着けて、耳を澄まして読まなくてはなりません。
本を読むのに、耳を澄ますのはおかしいようですが、本当にそうするべき文章なのです。

すばらしいと思ったのは、二話目の「白い月」
それから、好きだったのは、五話目の「のぞき窓」でした。

町田尚子さんの幻想的な絵が、ものがたりにぴったりです。
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by honnara-do | 2012-10-04 22:24 | | Trackback

作家・楠章子のきまぐれ*のんびりブログ*日々のささやかなことを書いていこうと思います


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