後悔

彼が死んでしまった事について。
もっと相談にのってあげればよかった……もっと話を聞いてあげればよかった……もっとまめに「元気?」とメールしてみればよかった……などと、みんな思っていて、
あの時、ああしなければ、あの時、ああ言わなければ……または、あの時、ああしていれば、あの時ああ言っていれば……などとも、思っているのです。
それは、全て後悔であって、そんな風にみんなが考えているなんて、彼はきっと悲しむから、そんな風に考えちゃいけないよって、わたしはみんなに言うのですが、
言いながら、自分自身が「もっと……」や「あの時……」を考えています。
ああ、いけないなあと思いながら、つい考えてしまいます。

彼の事を慕う人はとても多くて、本当に楽しいいい人でしたから、才能のある頭のいい人でしたから。
お別れ会の準備を、進めています。昔の仲間が、集まります。

彼の死の連絡係は、わたしでした。いろんな人に、何度も電話をかけました。
それで、疎遠になっていた人とまた近くなり、彼を介して、一度も会った事のない人との交流も出来ました。
今、ふと気付くと、彼の死を一人で受け止めたのではなく、たくさんの人とその悲しみを共有しながら受け止めていると感じます。そうなるように、彼がみんなを引き合わせてくれたんだなと思います。お別れ会は、みんなでわいわい飲もうねの会にするつもりです。
by honnara-do | 2010-03-09 03:17 | もの | Trackback

作家・楠章子のきまぐれ*のんびりブログ*日々のささやかなことを書いていこうと思います


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