在宅介護への挑戦

昨日の日記のタイトルは「在宅治療への挑戦」としたが、やはり突き詰めると「在宅介護への挑戦」だと思った。

けっきょく父は昨日、入院した。
「入院」というのが家族会議での結論だった。兄の「まだ生きて欲しい、可能性にかけてみたい」という言葉が響いた。兄がいう可能性とは、大きな病院でのその道のプロたちの目が24時間ある状態での治療だった。徹底的に検査し、それに対して積極的に治療してもらう……今、在宅治療で良い方向に向かっていないのなら、違う方法を試してみるべきという考えを聞いて、そうだなと思った。

私は在宅治療派だったが、その言葉に納得したし、自宅で世話をしている利点もたくさんあると思うが、私も姉も医療のプロではないので、ふとした事を見逃したり、あるいは重要な事に気づいていないのかもしれない、そこを指摘されると、うん確かにそうだ。
訪問看護師さんが来て下さるとはいえ、1日1回の事。兄が言う24時間プロの目には、とても及ばない。
しかも私も姉も仕事をしているので、べったり父のそばにいられる訳ではない。

それで昨日は、朝から入院の段取りを整えていた。
父が納得するかどうか心配だったが、話をすると、案外すんなり受け入れてくれた。よほどしんどかったのか、昼過ぎには「早く入院したい」と言いだし、もたもたしていられない感じになってきたので、救急車を呼んだ。
朝に「入院」という言葉をきいて、父のはっていた糸がゆるんだのかなと思った。
家にいたい、家にいる限りは頑張らないとと、父は糸をはりつめていたのか。
だとしたら、それは良い事であり、また良くない事でもあるな。

デイサービスに出かける母に、父は「お母さんは、長生きしいや」なんて声をかけていたが、まだ父にも生きてもらうための入院なのだ。
入院手続き後、在宅治療を看て下さる先生の所にお話に行った。
情報提供書の提出が目的だったが、今回の入院という決断についてや、今後の事についても相談させて頂きたかった。
兄も姉も、もう父に治療の余地がないとなれば、家に帰ってきてもらい、自宅介護をと思っている。

今回、自宅介護への課題が新たに浮かび上がった気がする。
家族の考えの擦り合わせもそうだが、それだけでなく、弱った父にとって自宅があまり心地の良い場所でなかったかもしれないのが、今後の大きな課題かもしれない。
父が最終的に、早く入院したいと言い出した時、はっとした。

自分が好きに動ける状態でなく、だんだん弱ってベットから起き上がれなくなり、オムツをする事になり……そして、父は少なからず私たちに遠慮しだした。
また、自宅治療を看て下さる先生いわく、自宅で出来る治療も入院してする治療も、現段階では変わりはないといわれたが、兄と姉が不安を感じたように、父も心配になったのではないか。
要は、自宅治療・自宅介護を望んでいながら、まだその信頼関係を、あちこちしっかり築けていなかったのだと思う。

介護って、方法だけでなく、心も重要になってくるんだなあと、あらためてしみじみ。

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by honnara-do | 2017-11-01 15:05 | 家族 | Trackback

作家・楠章子のきまぐれ*のんびりブログ*日々のささやかなことを書いていこうと思います


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